参考にすべきポイントを序盤/中盤/終盤の三局面に絞って解説
【序盤】相掛り(図30手目 ☖63銀まで)
相掛りで後手の藤井棋聖が85に飛車を据えたところで戦型が見えてきた。
非常に珍しい形で昔よく指されていたが今は少ない。
少ない理由としては後々先手の桂がはねたときに飛車にあたってしまい、
結局引かざるを得ないからである。
今回佐々木七段が横歩を取りに来たことで新趣向が見られたが、
相腰掛銀になったときの藤井棋聖の指し方に今後注目したい。
序盤の重要な点としては図の通り、すぐに☖87歩を打たないところ。
ここ打ってしまうと、☖85飛の反撃の筋がなくなり、34の歩も取られてしまう。
【中盤】67手目 ☗84歩まで
途中佐々木七段の妙手☗97桂が飛び出したが、その後一直線に進んだ。
図の☗84歩の対応が勝負の分かれ目。
アマ目線では佐々木七段の攻めのほうがわかりやすいため、後手をもって
間違えず対応するのは非常に困難。
ここからの藤井棋聖の指し手が想像を絶する読みの深さを感じさせた。
今度私も実戦で85飛型を指してくる対局があれば、
佐々木七段の序盤~中盤の指しまわしはやってみたいところである。
【終盤】76手目 ☖54銀まで
佐々木七段勝機を逃す…
☗55桂で銀を逃げた場面ここで本譜は☗34香だったがこれが敗着となった。
ここでの最善手は☗73香!!☖同桂☗81角!!
もはやこれは人間離れしているので、☖54銀の局面では先手が勝ちにくい局面のようだ。
藤井将棋、強すぎる…
棋聖防衛おめでとうございます!
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