アマ対局での遭遇率が高い難敵を対策しましょう
この記事で解決できる悩み- ダイレクト向かい飛車(亜種)の対策がわかる
- 安心して角交換不突の中飛車対策をとることができる
この記事の信頼性
- 元奨励会員でアマ六段の実力
- 過去に全国大会の出場あり、現在も継続して研鑽中
当ブログでは将棋の勉強時間があまり確保できない居飛車党のために
最新の型を効率よく把握できる情報を発信しています。
本題へ行きましょう
オープニング
先に断っておきますが、この記事で解説するダイレクト向かい飛車は純粋なものではないです。
この後解説予定の先手中飛車対策をやるために覚えなければならないものです。
この戦型は非常に複雑で居飛車側の苦労のほうが多いです。
ダイレクト向かい飛車(以下「ダイレクト向かい飛車亜種」とします。)は
非常に強力です。
戦法それ自体というより、指してくる人が強い人が多いです。
無策では瞬殺されてしまうため、蹂躙される前にしっかり対策をとっていきましょう。
【序盤】☗88飛まで(便宜上盤面反転してます)
違和感を覚える出だしかもしれませんが、先手中飛車に対して角交換不突の形をとると
この展開になります。
余談ですが、角交換不突の作戦は女流棋士の先生方の対局でたまに見かけます。
男性棋士は以前「超速」だらけでしたが、最近は先手中飛車自体をみかける機会が少ないですね。
推測ですが、先手中飛車側が押され気味なのでしょう。
ただし、アマ将棋では先手中飛車の遭遇率はまだまだ高いです。
しっかり対策を練る必要があります。
序盤でのポイントは以下2点です。
- 居飛車側は準備が整うまで角道を開けない。
- エルモ囲いを目指す。
この考えを頭にいれて駒組を進めてください。
なお、この後の展開については後手にも2つの方針があるため、大別して書いていきます。
まずはオーソドックスな玉の囲い優先パターンから。
パターン1 振り飛車 玉の囲いを優先する
数手進めました。
先手は角道を開けないまま囲いを形成するのがミソです。
開けてしまった場合、通常の角交換四間飛車に比べて振り飛車側の途中下車がない分、
一手損します。
また、細かいですが、振り飛車側が☗68銀型のままでも問題ありません。
この後、☖54銀と腰掛銀にする展開になった後、合流します。
居飛車側はエルモ囲いに組みます。
古くは右四間飛車では穴熊に構えることもありましたが、
本作戦では序盤、右辺に手をかけているので穴熊の完成は間に合いません。
この後は☖72飛 → ☗78飛 → ☖62飛 → ☗68飛 と千日手狙いとなります。
消極的すぎる…のですが、後手番なので…及第点としてます。
パターン2 攻めの形の構築を優先する
このパターン、振り飛車側の構想はうまくいきません。
よく見られる形ですが、図から以下の展開を狙ってます。
☗66歩 → ☗67銀 → ☗68角 → ☗77桂 → ☗89飛 → ☗46角
手数がかかりますが、居飛車からの仕掛けをがっちり受け止める作戦です。
ただし、居飛車側の応手によりそれは実現しません。
居飛車は☖65歩からの開戦を狙っています。
振り飛車はこのあと☗68角と予定通り進めますが、ここで慌てて☖65歩とついてはいけません。
単に飛車角交換でもすぐに飛車を打ち込んでいくことができないので、☖54銀と力をためます。
仕掛けから振り飛車も角で反撃したところです。
攻め合いとなりますが…
居飛車のほうが駒得が大きいため、優勢となります。
ただし、きわどい応酬のため将棋盤を戻したり進めたりすることをお勧めします。
まとめ
先手中飛車は強敵です。
とりあえず私が持つ現状の対策を書きましたが、また良い案があったら公開します。
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