参考にすべきポイントを序盤/中盤/終盤の三局面に絞って解説
【序盤】相掛り最新型(図36手目 33桂まで)
佐々木七段が相掛り腰掛銀から☗45銀と進出したところ。
ここで☖33桂は一般的な手なのだろうか…
☖33桂に代わる手として☖34銀では、☗34銀と突っ込んでくる。
☖75歩もしくは☖35歩を指しておきたくなるが、消極的なのだろう。
後手の銀の進出が遅れているため、先手が主導権を取りやすい展開と思われます。
一目散に腰掛銀の形を決めてしまうのはあまり見ない形だが、角交換を強要させることができる
ので、アマ大会だと有力です。
【中盤】67手目 ☗36歩まで
ここで細かいですが、後手が得する手順があります。
飛車が死んでいるので単純に進めるなら☖56歩☗35歩、と取り合う展開。
正解は ☖25飛!!
25の地点で取らせることにより、飛車角を取り合った後、☗34銀の一手に強要できます。
後々の展開で判明しますが、☗34銀が浮いていることで、銀取りの手が先手になります。
【終盤】77手目 ☗56歩まで
駒の働きが大差であるため、既に後手勝勢の局面。
この後どう決めるか、ですが☖57角成と角をぶった切る手が明快。
☗同玉の一手に☖55歩が激痛。後手の馬の効きを止める術はなく、
先手のカナ駒も働きが悪いため、受けが困難です。
この後も危なげなく、藤井王位が寄せ切りました。
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